ちょっと一休み

クマゲラが木の根元を掘り始めてしばらくしたら、掘るのを中断して森の中を一周しました。よく観察していると次の餌場となる木を探しているようです。大木から大木に飛び移ると木の根元に張り付いてくるく回りながら餌があるかどうか探っているようです。木の内部は見えませんが、クマゲラが木を突くと幹の中が空洞かどうか音で分かりますね。こうして次の候補を探しているようです。クマゲラは根元ばかりにとまるので笹の葉や枝が邪魔になって写真を撮る事が出来ませんが,たまに木の上の方に移動した時に写真を撮りました。一通り偵察が終わるともとの木の根元でまた掘り始めます。昨年は何度訪れてもクマゲラに合う事が出来ずに自分の運のなさに嘆いていましたが,今年は12月から良い写真が撮れました。そう言えば有珠にあるクマゲラの餌場になっていた唐松の木が8月の台風の風で倒れていました。幹の中を見るとやはり虫食いが進んでいてクマゲラに縦にあけられた大きな穴の所から折れていました。大木が倒れる事で若木が育ち森は再生されます。クマゲラの存在は自然界にとって大きな役割を果たしていますね。
クマゲラがヨーロッパ唐松の太い幹の上の方に移動してきました。このメスは飛び立つ時にたまに鳴き声をだしますが,1時間に一回くらいでしょうか。木を突つく時もほとんど音を出さないので,クマゲラの存在に気付かない可能性もあります。

アカゲラの巣穴でしょうか。山桜の幹に出来た穴をのぞいていました。メスですから巣穴に良いかなと思ってみていたのかもしれませんね。

このヨーロッパ唐松の並木は人の手によって明治の北海道開拓の頃に植えられたものです。四国からの士族が洞爺湖町に移住してきました。私の先祖もこの近くの洞爺湖町成香と言う所で農業をしていました。現在も親戚が農業を営んでいます。入植当時はまだ丁髷を頭に乗せ両刀を刺していたと聞きます。寒冷地で人並み以上の苦労をしてきた先祖のことが、この森に入ると薄らと感じる事が出来ます。クマゲラも大きなキツツキですが、この唐松は樹高約40〜50mの大木で、クマゲラが小さく見えますね。

0 件のコメント:

© sasaki zen. Powered by Blogger.