チゴハヤブサの子育て

ハヤブサによく似た小型の猛禽チゴハヤブサですが、ハヤブサとはずいぶんとその生態は違うようです。ハヤブサは一つのテリトリーにおさまると生涯そこからは離れる事はありません。親鳥はヒナが十分飛べるようになると次第にヒナから離れていきます。ヒナがどんなに鳴いても親鳥は沈黙を守ります。そうする事でハヤブサのヒナは自立して旅立って行きます。僅か2キロの範囲にハヤブサのような猛禽が4羽も5羽もいたのでは獲物になる鳥が近寄って来ません。共倒れを防ぐ為にハヤブサの親鳥は心を鬼にします。チゴハヤブサは南の国から渡って来るので明確なテリトリーは持っていないようです。ただ子育て中は他の猛禽が侵入すると果敢に追い出しにかかります。チゴハヤブサのエサはほとんどがトンボや昆虫類です。一日に一度は小鳥を運びますが、ヒナが複数の場合激しい取り合いが始まります。9月の末には東南アジアに旅経ちますが長い空の旅ですから親子もはぐれてしまう事でしょう。絵鞆半島で見るチゴハヤブサはどれも単独で飛んで来ます。渡りをする小型の猛禽チゴハヤブサの愛情あふれる子育ては微笑ましい親子の絆を感じます。
チゴハヤブサの親鳥がトンボを捕まえて来ました。

親鳥は捕まえたトンボを足から口に持ち替えます。

ヒナは夢中でエサを要求します。

ヒナは足でトンボを受け取りました。

次のトンボを捕まえにお母さんチゴハヤブサは飛び立ちます。トンボはエサとしては豊富にいますが小さいので2〜3回続けてエサを運びます。

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