ちよっと一休み,私の野鳥の撮り方

私の住む絵鞆半島はハヤブサの番の多い所で、21年前に帰郷してからハヤブサを撮り始めました。ハヤブサ以外の野鳥の写真はその間ほとんど撮らずに風景写真とSLニセコ号のSLの写真を主に撮っていました。3年前から本格的に野鳥の写真を撮り始め,この小さな生き物をどう写したら魅力ある写真に出来るか試行錯誤の連続でした。その前にいつ,どこに何が来るかと言う情報が重要になります。ただし自然相手なのでその年によって鳥の数や種類など変動が大きく,正に行ってみなければわからない訳です。また自然界の出来事は二度ありません。一期一会,その瞬間をいかに大事に出来るかが勝負になります。私は新型のキャノンの600ミリに変えてから撮影は全て手持ちで行っています。小鳥の撮影は1.4倍のエクステンダーを付けて840ミリにして撮影しています。私の理想の写真は野鳥と背景の雰囲気が美しくマッチングしている事です。600ミリの大口径レンズをあえて使うのもその美しいボケミを得る為です。ただし野鳥は私の思う所には留ってくれないし、アングルを変える為にからだの移動時間もありません。野鳥はほとんどの場合一瞬でその場から飛び去っていきます。ですから美しい背景と野鳥とがマッチするのは偶然が支配します。この偶然を追い求めて私は森の中を歩き続けるのです。季節によっても背景の色や雰囲気が変わるので撮影の楽しみは尽きません。今年もカワセミやアオバトのシーズンが近づいて来ました。どんなシーンに出会えるか,今から楽しみです。
緑が濃くなって来た森にキビタキの若鳥が留りました。この時は比較的長い時間と待っていたので、からだを移動して背景を変えてみました。キビタキの色彩と背景の色合いがマッチして、理想の写真になりました。

少し右側に移動したら春もみじの新緑が背景になり写真に変化が出ました。好みはありますが同じ場所でも雰囲気の違う写真に仕上がっています。野鳥の撮影でほとんどの場合一発勝負で、背景を変える時間的余裕はありませんね。背景が変わるとこんなに写真の仕上がりが変わる事をご理解頂けたでしょうか。

0 件のコメント:

© sasaki zen. Powered by Blogger.